むくみもシワも、塩水次第

塩水健康法

ナトリウムは基本的には毒。この毒を調整する機能を生物は進化の過程で身に着けました。

3種類の塩水実験

3種類の塩水が入ったシャーレに、赤血球をたらすと面白い現象が起こります。

Aは縮み、Bは形状維持、Cは破裂しました。

それぞれの塩分濃度が違ったからなのですが、その答えがおわかりでしょうか?

答えは・・

A:塩水(塩分濃度3.5%)→収縮
B:塩水(塩分濃度0.9%)→形状維持
C:純水(塩分濃度0%)→破裂

人体の細胞内には無機質やアミノ酸が溶け込み、0.9%の塩水と釣り合う濃さになっています。

Aの濃度の濃い塩水は、赤血球内から水があふれだして収縮し、Cは逆に赤血球内に水が流れこんだことで破裂しました。細胞内の濃度とつりあっているBのみが形状を維持しました。これは、水が細胞膜を通して、薄い方から濃いほうへ、移動する性質のためです。ナメクジに食塩をかけると体が縮み、大根に醤油をかけると水がたまるのもこの原理、浸透圧ですね。

ナトリウムは生物にとって基本的には毒!?

ナトリウム(塩)は適量であれば、生命維持に欠かせない物質ですが、基本的には「毒」であり、ナトリウムが体内に入りすぎれば細胞が破壊され死に至ります。

海の生物は、濃い塩水の中で生きているので、常に脱水させられる運命にあり、逆に淡水にすむ生物は常に水ぶくれになる危険の中で生きています。この危険から逃れるために生物は体液の浸透圧をたえずコントロールするメカニズムを進化させてきました。人体もこの機能を進化させ、水の少ない陸上で生きる能力を獲得してきました。その機能が「ナトリウム・カリウムポンプ」というものです。詳しい説明は別ブログでしますが、要は細胞とそれを取り巻く細胞外液の浸透圧バランスをとる能力です。

むくみもシワも塩水次第

体内の塩水は酸素や栄養素を体中にめぐらせるために必要ですが、浸透圧のバランスがくずれると、むくみやシワの原因になります。

シワは体の乾燥(塩水不足)の表れですが、むくみは細胞外液に含まれるナトリウムが過多な状態なので、ナトリウムを体外に排出させる必要があります。その役を担うのが主にカリウムです。

むくみが気になる場合は、塩水補水と同時にカリウムをふくむ食材や飲料を摂り、ナトリウムとカリウムのバランスをとりましょう。おススメはレモン果汁。塩水補水をする際にレモン果汁をプラスすると良いですし、運動も必要です。むくみが出やすいふくらはぎは第2の心臓とよばれており、ふくらはぎのポンプ機能を働かせるためにも、足の筋肉を日頃から動かすことが大事なポイントです。

嗚呼、めぐれ!!塩水!!
今日も良き塩梅で!!

参考文献:「生命にとって水とは何か」著者/中村 運 【講談社】

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