人工知能と水不足問題 ~ChatGPTは水飲みモンスター?~

良い塩梅な日々
画像はイメージ

水資源の偏在化と水不足問題

ゲリラ豪雨や台風の大型化により、年々、日本での風雨被害は深刻になっています。一方、世界では干ばつ被害にみまわれる地域が多発し、特にインド、ヨーロッパの一部地域では前例のない水危機に直面しています。地域による水量の極端な差が今後どのような影響を与えるのでしょうか?

人口増加と生活スタイルの変化によって、人類が使用している水使用量は1930年から5倍になったというデータがあり、将来的にもこの傾向は加速し、2030年には、世界の水供給が40%不足するという国連予測があります。

日本周辺では、中国の地下水の60%は汚染されて生活用水には適さないとされており、経済成長と引き換えにした環境汚染が新たなリスクになっています。日本も例外ではなく地域によっては渇水被害があり、生活と経済に大きな影響を与えています。温暖化による気候変動に加え、人類が水を使いすぎたが故の因果応報なのでしょうか。

世界の水ストレス分布図

日本人が1日に使う水の平均使用量は250リットルから300リットルで、その内約40%が入浴、約20%がトイレで使われます。水の使用量は1965年から比べると約2倍になっていますが、シャワーや水洗トイレの普及がその要因です。

日本人の1日平均水使用量の推移 

人口知能に使われる水

生活水以外で、水は農業用水、工業用水で大量に使われていますが、日本の工業用水使用量は、実は近年減少傾向にあり、これは工業力の衰退と節水技術の発達、両面によるものです。一方で、半導体製造分野での水使用は増えています。半導体の洗浄用に大量かつ綺麗な水が必要なのです。人工知能分野でも大量の水が必要で、今、話題のChatGPTを稼働させるために行った「トレーニング」に使われたサーバー冷却水の量が70万㍑になったという調査結果が発表されました。70万㍑は、災害時に使われる給水トラック233台分の水量になります。給水トラックの積載水量は、1日に最低限必要な飲用水3リットルで1000人分という換算をしているので、人の飲用水とすると、ChatGPTのトレーニングに使われた水は、約23万人分の1日分の飲用水と同等の水量です。

人間の臓器の中でも一番水を必要とするのが「脳」ですが、やはり人工の脳も水なしでは働かないということです。試算ですが、25個から50個程度の質問のやり取りをするためにChatGPTは500ミリ㍑、ペットボトル1本分の水を「飲む」必要があるそうです。やばいですね。

Google,Microsoftという巨大IT企業がアメリカの経済をけん引していますが、アメリカは深刻な水不足に直面している地域があり、巨大IT産業が使う水が、しかもそれは淡水でなくてはならないので、人々の飲用水を奪っていくかもしれないという、悪夢SF的な要素もはらんでいるわけです。

ChatGPTは確かに便利で私も使っていますが、裏にある環境リスクを十分に理解して、できるだけ自分の脳を稼働させてあげることが、実は環境負荷低減にもなるようです。って。書いていて、だんだんと意味がわからなくなってきました。

まあ、塩水飲んで、頭に汗かいて、今日も良き塩梅に!!

PS: ChatGPTにこの件の質問をしたところ・・

【質問】君(ChatGPT)に使われているサーバーの冷却水の使用量について教えて

ChatGPTの回答↓

申し訳ありませんが、私の知識は2021年9月までのものであり、それ以降の情報は持っていません。そのため、具体的な最新の情報やデータについては提供できません。また、OpenAIの内部のシステムに関する詳細な情報も提供することはできません。

私の訓練データには、一般的な情報や概念についての知識が含まれていますが、具体的なサーバーの冷却水の使用量に関する最新の情報については、公式情報源や専門家の意見を参照することをおすすめします。

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